電子定款を自分で作成する時にはAdobe Acrobat DCがおすすめな理由

電子定款をつくって会社設立を行うと、紙の定款に比べて4万円節約することができます。

紙の定款の場合は印紙税法状の課税文書にあたるため4万円の印紙を貼る必要がありますが、電子定款は課税文書ではないので貼る必要がないからです。

「自分の会社は自分でつくりたい!」

というあなたが4万円を節約できるよう電子定款作成に必要なソフトを紹介します。

 

電子定款の作成に必要なソフト

電子定款の作成は簡単にいうと

  1. ワード等で定款を作成
  2. ファイルをPDFに変換する
  3. 変換したPDFに電子署名をする

という手順で行います。

つまりソフトに必要な機能はテキストファイルをPDFに直す機能と、電子署名をする機能があればいいわけです。

この機能を満たすソフトで代表的なものは

の2つです。

会社設立の専門家はほとんどどちらかを使っていますね。

電子定款は「公証役場での認証」を行わなければ会社を設立することができないのですが、これをするためには法務局が提供している申請用総合ソフトというソフトをどうしても使わなければなりません。

このソフトでは電子署名について以下の形式と設定値を満たしていなければなりません。

・電子署名形式
アドビシステムズ社のPDF Public-Key Digital Signature and Encryption Specification Version 3.2のPKCS#7 Signature Format部に準拠する形式であること。

・設定値

キー 設定値
Type Sig
Filter 設定値は問いません
Subfilter adbe.pkcs.detached
Name <電子署名者の氏名>
M <電子署名を行った時刻>
ByteRange <ハッシュ値の生成に使用した部分のバイト範囲>
Contents <PKCS#7署名データ(16進数によるバイナリ形式)>
その他領域 設定地は問いません

 

この時点で???な人はAdobe AcrobatかSkyPDFの2つから選んでください。

余計なトラブルで時間を食われることほど馬鹿らしいものはないですから。

PCと電子署名の知識に詳しい人は設定値を確認できればもっと安価なソフトで代用することも可能です。

「JSignPdf」というフリーソフトを使っている人がいると聞いたことがありますが、保証はできないので自己責任でお願いします。

 

Adobe AcrobatとSkyPDFの料金比較

うちの事務所では法務局から推奨されているのと、PDFの機能が充実しているのでAdobeのAcrobat DCというソフトを使っています。

AcrobatとSkyPDFとの比較を見ていきましょう。

料金の比較

価格
Adobe Acrobat standard DC 月額 2,480円
SkyPDF Professional for legal + 電子認証キットPRO 29,160円(税込)

 

Acrobatは以前は購入型のソフトでした。現在では月額使用料を払って使います。

SkyPDFはパッケージ購入型のソフトなので電子定款作成だけのために買うにしては高額になります。

また、Acrobatは無料デモ版もあり、そちらでも期間内なら電子署名が出来ます。

SkyPDFはデモ版では電子署名ができないそうです。

電子定款作成だけのためにソフトの購入を考えているのであれば、Acrobat一択ですね。

 

電子定款作成にはAdobe Acrobat DCがおすすめです。

以上のような理由から電子定款作成のために使用するソフトはAcrobatがいいでしょう。

起業するとPDFでの文書作成ソフトがあると便利です。

1年間の使用料を一括払いすると支払いがお得になるのでそちらも検討してみてください。




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ABOUTこの記事をかいた人

1980年生まれ。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了後、研究所研究員、プロギタリストを経て司法書士・行政書士として神奈川県内で「司法書士・行政書士事務所 ローライト湘南」を運営。専門は法人設立、融資サポート、営業許可申請。「100年続く会社づくり」を目標に経営者とともに悩み、企業の問題解決に取り組んでいます。