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会社を設立すると節税に有利な点7つ

「売上が上がってくると個人事業主よりも法人にした方が節税できる」

なんて聞いたことがありませんか?

実際に所得が1000万円を超えたあたりから会社設立を検討する段階になるようです。

会社を設立するとどうして税金の節約ができるのか不思議に思いますよね。

どういった点で会社が個人事業主よりも税金面で有利かについてまとめてみたいと思います。

 

1.所得の分散ができる

個人事業主の場合には利益はすべて事業主の収入となります。

しかし、会社の場合には経営者は会社から報酬をもらうという形なので事業活動で得た利益に関して親族に分配することが可能です。

例えば、役員とした配偶者や子供、両親に対して給料を支払ったり、法人内部に留保することで経営者の所得を下げることができます。

そうすることによって経営者の所得税や住民税を節約することが可能になります。

 

2.所得税の税率は累進課税だが法人税の税率は一定

個人事業主があげた利益に対しては所得税の税率が適用されます。

所得税の税率は所得が多ければ多いほど増えて行く累進課税方式です。

以下が所得税の速算表になります。

課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1800万円以下 33% 1,536,000円
1800万円を超え 4000万円以下 40% 2,796,000円
4000万円超 45% 4,796,000円

所得が1000万円を超え始めると税率が一気に高くなっていきます。

その点会社の場合は利益に対して法人がかかります。

法人税は原則として一定で23.9%です。

ただし、資本金1億円以下の中小法人の場合は

所得のうち年800万円以下の部分に対して 15%
800万円を超える部分に対して 原則23.9%

となっています。

所得が低いうちは所得税が有利ですが、所得が900万円を超えてくると税率の面では法人税の方が有利になってきます。

ただし、法人住民税や社会保険料、税理士費用など法人には維持コストもありますから所得900万円を超えたら会社の方が徳とはいいきれません。

 

3.役員報酬が給与所得控除される

個人事業主の場合には青色申告特別控除が適用されますが、会社を設立すると会社から報酬をもらう経営者になりますので給与所得控除が適用されます。

青色申告控除65万円よりも給与所得控除の額が大きくなることが一般的ですので節税につながります。

 

4.退職金が会社の費用となる

会社のような法人の場合には事業主に対する退職金も原則として法人の費用になります。

会社にお金をプールしておいてあとで退職金としてもらうことで所得税より低い税率ですむことになります。

 

5.生命保険の一部または全部が費用になる

個人で生命保険料を支払っても年間最大12万円までの所得控除しか認められません。

しかし、法人は事業者を被保険者とする生命保険に加入することにより、保険料の一部または全部が法人の費用になります。

 

6.自宅開業の場合、社宅として費用にできる

法人名義で事業主の自宅を借りることにより、社宅としてその家賃を法人の費用にすることができます。

また法人名義で不動産を購入した場合、相続が発生しても登記申請の必要がないため登録免許税や司法書士費用を節約することもできます。

 

7.欠損金の繰越期間が長い

個人事業主で赤字になった場合は繰り越しは3年までしか認められませんが、法人の場合は9年まで繰り越しが認められます。

 

まとめ

会社を設立すると以上のような節税方法が可能です。

ただし節税になるかどうかは法人の維持コストの問題もありますので専門的な税法の知識が必要になってきます。

自分が会社を設立した方が得かどうかは税理士に相談してみてください。